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高校数学の確率問題が苦手な人必見確率を完璧にする勉強法とは?

2016年12月21日 | 数学

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確率が苦手でかなり悩んでいることだろう。

確率が苦手という高校生、受験生は非常に多い。

実は、微分や積分のような計算は大得意なのに、確率の問題になるとどうしても点を取れない受験生もいるのだ。

微積分などは、計算の意味・方法をひとたび理解してしまえば、あとはただ計算していくだけである。

しかし確率の問題には特有の難しさが存在し、それが受験生の頭を悩ませる原因となっているのだ。

今回は、確率の問題を苦手とする受験生を対象に、何を勉強すれば良いのか問題を解くときに意識すべき点は何か、ということを説明していく。

確率の問題は、他の分野とは少々異なる頭の使い方が要求されている。

これを読んで、「確率」を制覇する術を学んでほしい。

 

確率の問題は何が難しいか

roulette-1003120__340確率の問題を苦手とする受験生は多い。

では、その原因は何なのか。 確率という分野の特徴を探っていこう。

 

画一化された計算方法がない

先ほども例を挙げたが、たとえば微分というのは計算方法が1通りに決まっている。

もちろん問題によって工夫をすることは可能だが、諸々の公式に従って1つずつ微分していくという手順に変わりはない。

一方確率の問題は、「これ1つで大丈夫!」という解法が存在しないのだ。

いつも同じ公式に従って計算するわけではなく、場合によって計算方法は様々だ。

したがって、問題を見たときに解法が一瞬では思いつけない

次の2つの例題を見れば分かるだろう。


<例題1>関数render-184を微分せよ。
<例題2>サイコロを2つ同時に振るとき、出た目の積が6の倍数になる確率を求めよ。

<例題1>はすぐに解法が思いつくが、<例題2>は一瞬で解法を思いつくことができない。

これは、確率の問題で画一化された解法が存在しないためである。

瞬時に方針を立てられないというのが、確率問題の難しさの1つである。

 

場合分けを要することが多い

もう1つの難しさに「場合分け」がある。

これは抽象的な話をするよりも、例を挙げて説明した方が早い。

上の<例題2> を例にしよう。 2つのサイコロの積が6の倍数ということは、

  • 片方が2の倍数かつ他方が3の倍数
  • 片方が6の倍数

という2つのパターンが考えられる。

少し考えれば分かることだが、この2つは一本の式でまとめて計算することができない。

確率の計算が違うため、各々を計算して最後に合算しなければならないのだ。

このように、確率では場合分けを要する問題が非常に多い。

しかも場合分けをする場合、基本的にまとめて計算することは不可能だ。

各々の場合について確率を丁寧に計算し、それらをまとめて結果を出す。

途中で1つでも計算ミスや勘違いをしてしまうと、もう正解にはたどり着けなくなってしまう。

場合分けの複雑さ・面倒さが確率の難しさである。

これが理由で確率問題が嫌い、という人もいるのではないだろうか。

 

正面突破が良いとは限らない

さらに、確率の問題はいつも「真面目な」解法が良いわけではないのだ。 これも、例題とともに説明しよう。


<例題3>コインを4回投げるとき、少なくとも1回裏が出る確率はいくらか。

確率の問題に慣れている人であれば、例題3は一瞬で解ける。

それは「余事象」という考え方を理解しているからだ。

キーとなるのは「少なくとも1回」という語である。 「少なくとも1回裏が出る」の否定は「1回も裏が出ない」となるが、この確率なら私たちは容易に計算できることに気づく。 すなわち、どの試行でも表が出れば良いのでrender-186と簡単に計算することができる。

あとはこの値を1から引いてやれば良い。

否定の事象のことを余事象というが、この問題は余事象を考えると楽になる典型的な例だ。

もちろん、裏が1回出る確率、裏が2回出る確率、…という風に各々計算して合計するという真面目な解法もありうるし、それは決して誤りではない。

しかしどちらの解法が賢いかは明らかである。

このように、確率の問題では問題に即して色々な解法で攻めるというのが重要になってくる。

いつも「真面目な」解法で正面突破するというのは、こと確率においては損をする場合が多いので注意だ。

 

確率の問題で理解すべきこと

prac確率の問題のどういう点が難しいのかを見てきた。

次はいよいよ勉強法の話に入る。

まずは、確率を攻略する上で理解しておく必要がある内容について説明していく。

 

「同様に確からしい」とはどういうことか

確率の問題で必ず登場する語句に「同様に確からしい」というものがある。

これの意味を理解しないことには、問題を解き進めてはいけないのだ。

文字通り、同じ確率で起こることを意味しているのだが、一旦ちゃんと定義をしておこう。

同様に確からしい」の定義 1つの試行において,根元事象のどれが起こることも同じ程度に期待できるとき,これらの事象は同様に確からしいという。Benesse 高校生の苦手解決Q&Aより

そんなのわかっているよ、と思う受験生は多いだろう。

しかし、いざ問題を解いてみるとこれが原因で間違ってしまう人が多いのだ。

次の問題が良い例だ。


<例題4>

互角の実力を持つA,B2つのチームが野球の試合をした。

先に4勝した方を優勝とする。

1回戦でAが勝った時、最終的にAが優勝する確率を求めよ。

ただし、引き分けは起こらないものとする。


Aが勝つ事象をa、Bが勝つ事象をbと表記する。

最初にAが勝利し、かつAが優勝(=先に4勝)するのは、たとえば

aaaa, abaaa, aabbaa, aababa …

といくつか存在するが、ここで注意すべき点が1つある。

それは、aaaaという事象とabaaaという事象が同様に確からしくないということだ。

A、Bが勝つ確率は半々なので、aaaaとなる確率はrender-186なのに対し、abaaaとなる確率はrender-187なのだ。

確かに、両者が起こる確率は等しくないことがわかる。

もしaaaaとabaaaの確率が等しいと誤解してしまうと、絶対に正解できない。

このように、確率問題では「同様に確からしい」という語の意味を理解し、それが実際に成り立っているか自分でチェックする必要があるのだ。

 

対称性を理解する

次は、「対称性」を理解するということだ。

抽象的で意味がわかりにくいため、ここでも例題を用いる。


<例題5>

10本のくじがあり、うち1本があたりである。

A,B,Cの3人がこの順にくじを1本ずつ引くとき、各々があたりを引く確率を求めよ。

ただし一度引いたくじは戻さないものとする。


こういう問題で、大真面目にそれぞれの確率を計算する人がいる。

しかし、対称性に着目すると、答えはいずれも1/10であることが一瞬でわかるのだ。

あたり1つとはずれ9つを一列に並べ、左から3つをA,B,Cが順に取る、という仕組みにしても話は全く変わらない。

要は、「一番左にあたりが来る可能性=Aがあたりを引く可能性」となり、B,Cも同様である。

10本のくじは無作為に並べるのだから、左から1番目にあたりが置かれる確率は1/10であり、他も同様。

よって答えは1/10なのである。

大真面目に問題を攻略するのも悪くないが、このように対称性に着目することで問題が簡単になる場合があるのだ。

これも、確率における重要なテクニックということができる。

丁寧に場合分けをする

複雑な条件の場合は、丁寧に場合分けをして計算しなければならないことがある。

先ほどのA,Bの試合の問題は良い例である。

こういう時は、式1本でサクッと計算することができない。

日頃から場合分けの練習をしておかないと、試験で実践するのは難しい。

そもそも場合分けをするという発想に至らない受験生が少なくないのだ。

大学入試で出題される様な確率の問題は、一筋縄ではいかないことがほとんどだ。

上の例題では、AとBの勝数によって場合分けしなければならない。

領域の塗り分け問題では、用いる色の数や各々の色を用いる数によって場合分けする必要がある。

どのような基準で場合分けすべきかは、問題によって様々である。

これは、一言二言のアドバイスによって解決する問題ではない。

それなりの時間をかけてたくさん問題演習をすることで初めて得られる力なのだ。

状況に応じて丁寧に場合分けし、各々の確率を計算する。

これも、確率の問題では欠かせない要素だ。

 

確率の問題の勉強法

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ここまで、確率の問題で留意すべき点について述べてきた。

これらを踏まえた上で、確率の勉強法を説明していく。

自分の習熟度によって学習すべきことは異なってくるので、自分の今の実力を見極め、適切なステップから始めよう。

 

教科書レベルの基礎

確率を今まで勉強したことがない、あるいは大変苦手なのでゼロから勉強したいという人は、教科書レベルの基礎から学習を始めよう。

教科書にはかならず「例題」が付いている。

それを1問1問眺め、解き方を見て勉強するのだ。

この段階でいきなり問題を解こうとしなくても構わない。

いきなり問題を解くのが効率的な場合もあるが、確率は事情が異なる。

勝手に「自分流」で問題を解いてしまうと、2章で述べたような概念を誤解する恐れがあるからだ。

どういう場合は場合分けをすべきで、どういう時は式1本でよいのか。

同様に確からしい」とはどういうことか。

そうした確率問題を解く上で基礎になる概念が未熟なまま問題を解いてしまい、たまたまそれに正解してしまうと、もう前のことは振り返らずに先へ進むことになる。

すると基礎が曖昧なまま複雑な問題を解く運びとなり、途中で解けない問題に必ず遭遇する。

こうなると軌道修正は大変だ。

すでに抱いている固定した考え方を修正しなければならないためである。

取り返しがつかなくなる前に、素直に教科書の解説をしっかり読んで、正しい確率の解き方を身につけてほしい。

焦る気持ちもわかるが、いきなり難しい内容に取り組むのはたいていの場合失敗に終わる。

 

教科書の練習問題、参考書の基本レベル

例題を理解し、自分でも問題を解けるようになったら、次は教科書の練習問題や参考書の問題に着手しよう。

今度は解答解説を読まずに解いてみるのがコツだ。

確率の問題は、解答解説を読めばすんなり理解できるのが特徴。

したがって何も考えずに解説を読むと、理解した気になってしまうのである。

だがそれは本当に理解したとは言えない。

ノーヒントで自分の手で答案を書けてこそ「理解している」のだ。

まずは自分の頭で考える習慣をつけよう。

しばらく考えてどうしてもわからなければ、その時は解答解説を読んで構わない。

自分で考えた分、解説を読んだ時の学習効果もより高まることが期待される。

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参考書の標準〜応用レベル

基本的な問題がスラスラ解けるようになったら、次は参考書の少々難しい問題に手を出してみよう。

ここでも、ある程度は自分で考えることが要求される。

問題は、定期試験の後半の問題〜模試の前半の問題、といったレベルである。

このレベルになると、少しの計算でパパッと解ける問題は少なくなってくる。

問題の構造そのものも複雑化するだろうし、場合分けも生じてくる。

それを自分で行える力を養うのが、この段階の学習で最重要なことだ。

繰り返しになるが、解説を読んで理解できる=実力がある、とはならない。

この分野は、解説を読めば最終的に必ず理解できるというのが前提で、解説を見ないでどれだけ組み立てることができるかがカギなのだ。

まず10分や20分くらいは粘って考える訓練をしよう。

実際の大学入試でもその力は大切だし、他の受験生と差をつける要因にもなる。

 

発展問題〜大学入試レベル

参考書の難しめの問題を解くことで、複雑な問題への対応力は養われてくる。

チャート式のような多くの受験生が用いる参考書が一通り解けるようになったら、学校の定期試験はもちろんのこと全国模試でも安定した得点を期待できる。

だが、それでは不十分だ。

このままでは大学入試の確率問題を解けず、結局その問題は捨てて他の分野に運命を託す運びとなる。

それは受験生の勉強姿勢として不健全だし、何より危険な発想だ。

可能な限り解決したいところである。

そのためには、たくさん難しい問題に触れて、根気強さ、思考力を養成するほかない。

難しめの問題集を購入するもよし、中堅大学の過去問を解くもよし。

ここまでくると教材は各々の判断で選んでよくなる。

自分にあった問題傾向・難易度のものを丁寧に選ぶようにしよう。

 

おすすめ参考書

ある程度のレベルに達すると教材に強い制約ななくなってくる。

ただ、全く良し悪しがないわけではない。

確率分野の強化を目指す多くの大学受験生にとって価値ある一冊をここで紹介しておく。

それは「ハッとめざめる確率」(東京出版)だ。

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これは、大学受験数学では有名な「大学への数学」シリーズを出している、東京出版の本である。

構成は次の通り。

  • 場合の数は思考の宝石
  • 確実な確率論
  • 期待値・分散・二項定理
  • ハイレベル演習

大きな特徴は、これ1冊で広い受験者層をカバーしている点だ。

前半では各分野ごとに概論と問題演習があるため、確率を苦手とする受験生の心強い味方となる。

ただ、ここで目を引くのが「ハイレベル演習」だ。 ここでは実際の大学入試を見据えた問題演習が可能。

初学者や苦手な人のみならず、ある程度確率の基礎が固まっている人にとっても優秀な教材である。

この参考書についての詳しい記事は以下の記事に書いてあるので合わせて読んでおいてほしい。

確率はこれで完璧!ハッとめざめる確率の4ポイント 書店で手にとって「これだ!」と思ったら購入すると良い。

 

まとめ

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確率の問題で要求されること、留意すべきこと、勉強法について説明してきた。

確率は、他分野とは少々毛色が異なるため苦手とする人が多い。

数学が得意でも確率が苦手、という受験生すら見かける。

繰り返しになるが、確率では「同様に確からしい」といった基礎概念の習得が第一だ。

教科書を良く読んで、それを理解した上で問題演習をしてほしい。

着実な問題演習により、確率を苦手分野から得点源へと変貌させよう。

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